えーと、今回は王子と花、玄兄と尚香。王子ルートの面子でまいります。
それでもって、科白のみという力技です。……過去、ときどきやってました……。
誰が誰だかわっかんねえよ! という突っ込みはご存分に、というところです。ジャスミン茶を飲んでいる最中にふと浮かんだ。
ゲームのみんな若作りですが(乙女ゲーつかまえて何という発言か)
年功序列的には変わんない、のかな? 丞相が1番歳上。
しかしまあ、実際には兄いと王子は21も離れていたわけですがねー。
拍手、ありがとうございました! 勝手に励みにさせていただきます! うふふのふ。
「義姉上!」
「……え、えっと、尚香さん?」
「今度お会いしたら、そうお呼びしようと決心していたのです。兄上の妻君なのですから、何もおかしいことではありませんでしょう?」
「えー、と、まだ準備段階なので、実際にはまだ何でもないというか」
「お2人のご婚儀は決定事項なのですし、私はずっと花さんのことをそうお呼びしたかったのです。……それとも、ご迷惑でしたでしょうか?」
「い、いや、そういう訳じゃなくて。嬉しいんだけど――何か、改まってそう言われると照れちゃうかな」
「兄上がわがままを言って困ったりしていませんか? 何かありましたら、遠慮なくご相談くださいね。私は義姉上の妹でもあるのですから」
「うん、ありがと、う…………」
「義姉上? どうかなさいましたか?」
「え、あ、いや、何でもないよ。大丈夫、ちょっと考えごとしちゃっただけだから」
「本当ですか? そんな難しい表情で頭を抱えられては……医師を呼んで大事をとったほうがいいのでは?」
「本当に大丈夫。それより尚香さん落ち着いて。お医者さんなんて呼んだら大変なことになっちゃうから呼ばなくていいから」
「しかし、兄上や玄徳様が不在の間にもしものことがあったら――」
「どうした、花!」
「何かあったのか、尚香殿」
「玄徳様! 花さんが」
「何でもない。何もないから大丈夫だよ」
「お前の言うことほど信用できねぇもんはないからな」
「ちょっと仲謀、それってどういう意味?」
「何もなければ尚香殿もこれほど慌てないと思うんだが、何があったのか訊いてもいいか?」
「いえ、いいです。とってもくだらないことなんで……」
「くだらないかどうかは聞いてから決める。だから言え。全部、包み隠さず」
「だって仲謀、絶対怒るもん」
「お前、俺のことを何だと思ってるんだ?」
「花……。夫君となられる仲謀殿に対して、こんなおおっぴらに隠し事をして大丈夫なのか?」
「最初から誤解なんですけど……。怒ったり、怒鳴ったりしないって約束してくれるなら、話してもいい、かも」
「考慮はしてやる」
「また上から物を言うんだから……。……あのね、さっき尚香さんが私のことを義姉上って呼んでくれたんだけど、私は尚香さんのお兄ちゃんの仲謀と、その、ふ、夫婦になるから、尚香さんにとって義理のお姉さんになるわけでしょう」
「まあ、確かにそうだな」
「だからどうだってんだ」
「兄上。顔が怖くなっています」
「それでね、玄徳さんは、仲謀の妹さんの尚香さんと結婚したでしょう? だから、玄徳さんにとって奥さんのお兄さんになる仲謀にとっては義理の弟になるわけだから、……ね?」
「そ、そんなくっだらねえことで騒いでたのかよ! お前は馬鹿か!?」
「ほらやっぱり、怒って怒鳴る! だから言いたくなかったんだよ!」
「兄上、勝手に騒ぎ立てたのは私なんですから、義姉上を怒らないでください!」
「尚香は黙ってろ! だいたいお前はいっつも」
「仲謀だっていつも上から目線で、人のことすぐ馬鹿にするじゃない! 馬鹿っていうほうが馬鹿なんだからね!」
「仲謀殿が望まれるのであれば、そうお呼びするのも吝かではないが」
「おっさんも余計な口たたいてんじゃねえ!」
「仲謀! 目上の人に何てこと言うの! 玄徳さんは尚香さんの旦那さんなんだよ!?」
「ああ!? だからどうした! っていうかお前はどっちの味方なんだよ!」
「あの、お止めしたほうがよろしいのでは……」
「仲睦まじいのは良いことだ。なあ、孔明? 子敬殿もそう思われるだろう?」
「夫婦のあり方のひとつとしても差し支えはないかと。まあ、孫呉当主の奥方としては大問題でしょうけれど」
「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ」